時には贈り物で女の子を喜ばせるブログ:2021年08月29日
ボクの父は絵に描いたような昔気質の薩摩隼人で
良い意味でも悪い意味でも男尊女卑…
親はお子様に対して絶対的な存在で、
手をつないでくれるくらいのことはあっても、
親とお子様でべたべた甘えたり
甘やかしたりといったことは皆無だった。
いつもどこかに、
親とお子様の「線引き」のような感覚があって、
お子様の頃はそれがたまらなく寂しいときがあった。
ボクが幼いころ、近所に女の子が越してきた。
歳が同じだったため、すぐに友人になったのだが、
なんとその子は親のことを
「パパ、ママ」と呼んでいたのだ。
そんな呼び方は
お人形遊びの時くらいしか知らなかったボクは、
本当に驚いた。
と同時に、
そう呼んでいるその子と
親がとても仲よさそうに見えたのだった。
その24時ボクは、
帰宅した父に勇気を振り絞って
「お帰りなさい…パパ!」と言ってみた。
するととたんに父の顔が険しくなり、
耳がじんじんするほどの大声で怒鳴られた
「日本のお子様がパパなんて呼ぶな!うちではそんな呼び方は許さん!」
今になって思うと、
お子様に向かってそこまでむきになって怒らなくても…
と苦笑してしまうのだが、
幼かったボクには、トラウマになるほど怖い思い出である。
あの日から30年ほど経ち、
ボクにもムスメがうまれた。
折々の休みにムスメを実家に連れて帰るたびに、
面食らうことがある。
なんとあの鬼のように怖かった父が、
孫ムスメにはメロメロなのだ。
「お喉渇いたら、ママにジュースもらいなさいねー」
なんてムスメに話しかけている。
思わず
「日本のお子様がママなんて呼ぶな!じゃなかったの?」
と突っ込みを入れたくなるほど。
ボクの甘えたかった気持ち、
父の甘やかしたかった気持ちが、
孫ムスメを通してひとつにつながったように思える今日この頃…